無線通信機器開発製造

コスモリサーチの無線機はソフトウェア無線技術をベースに開発製造されています。
AM/FMはもとよりOFDM(直行周波数分割多重)方式のハード、ソフトをスクラッチで(一から)設計する技術力を有し、地デジなどの規格やカスタム変復調方式にも対応可能です。

ソフトウェア無線(SDR:Software Defined Radio)とは

ソフトウエア無線機とは、ソフトウエアの変更により、AM無線機になったり、FM無線機になったり、はたまた地デジ(OFDM)の送受信機になったりする無線機のこと。

カメレオンのような無線機は現実的か?

しかし、こういった無線機がホントに実現可能でしょうか。もちろん技術的には可能です。特に受信機は電波法の規制をうけることがなく、さまざまな記事や論文などでも取り上げられています。しかし、送受信機になると話は変わってきます。電波を出すには、様々な規制があり、それらをクリアしなければなりません。また、割り当てられた電波以外は出すことすら許されません。

 

構成例 ブロック図

例えばインフラなどの事業者や官庁、たとえば、電力会社や鉄道会社、防衛、警察などに専用の電波が割り当てられており、従来であれば個別に専用の無線機を開発していました。そういった用途にSDR技術を活かし、ハードウエアをできるだけ一般的な部品を使い共用化したうえで、用途による違いをソフトウエアで吸収するというのが、コスモリサーチのソフトウエア無線機開発です。

ソフトウエア無線開発プラットホーム SPD-booster X8010

コスモリサーチでは、自社開発のSDR開発プラットホームを採用し、受信ユニット、PAなども自社で用意し、インフラ系や防衛などの使用に耐える性能と信頼性を担保して提供しています。

RXユニット

PA ユニット 写真は、VHF帯100W

SPD-boosterに、PA,RXユニットを加えて実装した無線機。写真の無線機は、25W出力タイプ。

実装例

 

コスモリサーチの無線機、開発例


  • 航空管制用無線機(AM/FM)

    レガシーなAM、FM無線機をソフトウェア無線開発プラットフォームSPD-booster x8010で置き換えた無線機の製品です。
    アナログフロントエンドを除く大部分をデジタル信号処理で実現しており、周波数や送信出力、構造などカスタマイズして出荷しており、日本の空の安全をサポートしております。

主要諸元

周波数 118MHz~142MHz/225MHz~400MHz
電波型式 A3E,F3E
受信入力範囲 -110dBm~+10dBm
送信出力 10W,25W,50W,100W
スプリアス発射強度 -70dB以下
信号雑音比 60dB以上
受信方式 ダブルスーパーヘテロダイン
選択度 -6dB±8kHz以上、-60dB±17kHz以下
※カスタマイズ可
不要信号感度比 60dB以上
送信歪率 -30dB以下
副次的に発する電波 4nW以下

  • 放送中継用双方向無線機(7GHz帯)

    FPU(Field Pickup Unit)は放送用の画像を伝送する機器です。
    現用機は片方向通信が一般的ですが、本機は、放送バンドで双方向通信(IP通信)を可能にするための無線機です。
    送信にPA歪補償機能を搭載し超多値変調(1024QAM)に対応しております。
    現在、法制化のためフィールド試験に使われています。

  • コスモリサーチの航空管制用無線機(AM/FM)

主要諸元

周波数 6.4GHz~7.1GHz(C,Dバンド)
送受信チャネル 2ch
伝送方式 OFDM 時分割複信(TDD)方式 ARIB-B33/B57
キャリア変調方式 BPSK,QPSK,8PSK,16QAM,32QAM,64QAM,128QAM,256QAM,1024QAM
帯域幅 17.2MHz
送信出力 0.01W,0.05W,0.1W,0.2W選択可
EVM劣化量 送受共に0.3%以下(歪補償機能ON時)
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